元別れさせ工作員のササキのこと
ササキは別れさせを業務とする探偵事務所で働いていた。
そもそも探偵事務所で働くきっかけは、なにかそういうちょっと非日常の仕事に憧れていたっていうのもあるけど、そんな強い思い入れは無かったのも事実。
最初は普通の探偵事務所に勤めて、右も左も分からずに浮気調査とかしてたっけな。でも実際の探偵事務所での仕事って、ものすごく地道でずっと張り込み、地道に尾行とかだった。
そこでちょっと疑問に思ったんだよ。そもそも浮気調査は目的じゃなくね?って。
どういうことかというと、浮気調査とかを依頼する人って、別に真実を知ることが最終目標なんじゃなくて、その事実をもとに何かの目的を持ってる。って事なんだよね。
で、当時新人の俺は、素朴な疑問を当時の社長にぶつけてみたわけ。
「浮気調査じゃなくて、その問題を解決するようなことの方がいいんじゃやないか」と。
そしたら回答は、「何も考えるな」。
あー、この人、ダメな大人だって。うすうす思っていたけど、確信しちゃって転職。
その後、いろいろ面接したりして、別れさせ業務ってのをやってる会社に勤めたんだよね。
いまは自分ではやり尽くした感があって、一般企業でマーケティングコンサル的な事を仕事にしている。ここまで来るのに長かったけど、人の心の深淵を見るすごく深い経験になったのかなって思う。
なにせ、人生に一度あるかないかの「非日常」が毎日相談に来るんだから。
離れてみてまず見えたのは、企業間の差がすごいなったこと。そもそもちゃんとやってるってみんな言うけど、その「ちゃんとした」がばらばらなんだよね。
自称ちゃんとした会社のA社は、契約書1枚で、その内容は、契約者の義務ばかり。業者側のことが書いてなかったり、調査回数が書いてないとか、報告のことに触れてないとか、適当三昧な会社だったりする。
このWEBサイトを作ったのは、前の業界の知り合いに頼まれてだけど、実際ちょっとひどいなって思う業者もあって常々ちゃんとした書きたいなと思っていた。
特定の業者を推薦したりすることはないけど、ひとまず知ってほしいって感じかな。
この業界の事実をさ。
ササキ
※ところで「別れさせ屋」「別れさせ工作」は別れさせ屋株式会社の登録商標です。知ってた?